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200049
Vol.21 No.1

緩和ケア 2011年1月号

頭頸部がんの緩和的アプローチ―効果的な対応策

 頭頸部がん患者との関わりは,鮮烈な記憶が残る.頸動脈からの大出血で病室の天井まで血痕を残し逝った患者.筆談で生と死を毎日語り合った元新聞記者.顔面に腫瘍が広がり,顔貌の変化を嘆きながら亡くなった若い女性.頸部を1 周する腫瘍の浸潤で,顔面がサッカーボールのように腫脹した患者は,「死にたい.誰にもこの苦しみは分からない」と紙に書き続けた.進行した舌がん患者で,一切の治療と栄養の補給を拒絶したが,長期の予後があり,治療を望む家族との板挟みになったケース.さまざまな課題が絡み合い,スタッフも苦悩の時間を過ごす.
この企画は,多くの問題が浮き彫りとなる頭頸部がんの緩和ケアについて,それぞれの立場から執筆をしていただいた.ただし,この分野は,いまだに確立された方法,研究が進んでおらず,総説的な記載よりは,実際の臨床で行っている工夫や挑戦を細かく紹介していただいた.
本誌において,10 年前にも「頭頸部がんのパリアティブケア」と題して,特集が組まれた.この間に化学療法や放射線療法などの治療は格段に進歩し,緩和ケア領域の薬剤も選択肢が拡大しており,読者に最新の情報を提供できるように努めた.一方,現在でも対応に苦慮する,心理社会的な葛藤,上気道閉塞や窒息,皮膚浸潤などの問題を,臨床で活躍する方々に執筆いただいた.
さまざまな職種によるアプローチとスキルも大切であるが,他のがんと同様に,どんな困難状況であっても,向き合う,見捨てないといった全人的ケアが最重要である.そのような思いが伝わる特集となることを願っている.本特集が,頭頸部がん患者の緩和ケアに悩む読者の問題解決の一助になれば,幸いである.

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目次

〔特集〕頭頸部がんの緩和的アプローチ―効果的な対応策

特集にあたって
頭頸部がんの緩和ケアにおける切れ目のない看護ケア
頭頸部がん患者とのコミュニケーション
頭頸部がんの緩和ケアの現場におけるケアの実際
 がん性創傷をもつ患者・家族の全人的苦痛へのケア
 頭頸部がん患者の出血とボディイメージへのケア
頭頸部がんへの緩和ケアにおける薬剤師の関わり
頭頸部がん患者の心理社会的な課題とその支援
進行頭頸部がん切除不能例や再発・転移例に対する治療の可能性
頭頸部がんにおける困難症状とその治療アプローチ
頭頸部がんにおける皮膚浸潤とそのケア
 ドレッシング材による局所管理
 Mohs ペーストによる出血・滲出液へのケア
 カデックスR 製剤による滲出液・臭気のコントロール
 ホルマリン塗布による出血,滲出液対策
 バリアー用プロペトによる疼痛・滲出液への対応
 メトロニダゾール軟膏によるがん性悪臭のケア

ショートレビュー
 頭頸部がんの緩和的化学療法

らしんばん
 あらかじめ,「もしも…」のことについて話し合う
 ― advance care planning
経験したことを伝えていこう研究論文の書き方4
 「結果・考察」を書く
医療コミュニケーションの“コツ”― Experience-based Medicine
 コミュニケーションって,なんだろう
いのちの歌
 飛び跳ねてみよう
R E P O R T
 第4 回日本緩和医療薬学会
 18th International Congress on Palliative Care
緩和ケア―日常業務の知恵 27
 予後週単位でのケア(1)
在宅ホスピス物語 27
 闘いの中で成長する家族と絆
海外事情
 がんと生きるライフ・イン・サンフランシスコ1―がん治療前に受けるサービス
最期のことば集7
 緩和ケアとユーモア
KATSUDO 津々浦々6
 “がん告知情報提供書”による病院から保険薬局への
患者情報提供の意義
T O P I C S 黒岩卓夫の思想と行動――ある地域医療の実践(上)
「聴診器1 本で」始めて,揺りかごから墓場までを目指す

〔投 稿〕

調査報告
 がん患者に対する介護保険手続きの迅速化の効果
症例報告
 骨盤腫瘍に起因する痛みをオピオイドスイッチと各種鎮痛補助薬の
 併用により迅速に完全除去しえた1 症例

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