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200053
Vol.21 Suppl(増刊号)

緩和ケア 2011年8月増刊号

[解説]がん疼痛ガイドラインー現場でできるわたしの工夫

  2010 年,想像を超える労力の後に,日本緩和医療学会の『がん疼痛の薬物療法に関するガイドライン』が発行された.このガイドラインは,1 つひとつの文献から導かれる「エビデンス」を整理したうえに,専門家の「コンセンサス」をデルファイ法で求めるという手段で開発された,国際的にも初めての包括的ながん疼痛のガイドラインである.
 本ガイドラインには,現在,緩和医療学が有している「おそらく最も正しいであろう」見解が示されている.一方で,緩和ケアの視点からみると,「A を行うのと,行わないのとではどちらの優劣もつけがたい」「A と B の薬剤でどちらにも優劣をつけがたい」という領域が多いため,「結局,何をどの順番で使えばいいのか」「どういう時に,最低限何をしたらいいのか」といった分かりやすさの点で不十分であることは否めない.しかし,本来ガイドラインは,「そのようなもの」であり,ガイドラインの役割を補うために,より具体的な手引きやマニュアルが用いられるのが普通である.
 たとえば,肺がんの化学療法のガイドラインでは,「シスプラチンを含む 2 剤併用を推奨する.併用薬は,イリノテカン,ゲムシタビン,…のいずれかとする」と記載はされていても,「このレジュメンをこの順番で」とは記載されない.レジュメン同士の優劣はついていない場合が多いからである.そこで,施設ごと,医師ごとに,「うちはこの順番」「うちはこのようなルールで」と決められる.
 今回の増刊号では,本ガイドラインを受けて,「どちらともいえない」といった箇所を,実際には「どの方法をどの順番で使用するのか」「どの方法をどういう風に取り入れるのか」を専門家の先生方に紹介していただいた.特に,「ガイドラインではそこまではいいきれなかったこと」「実際に自分が行っている臨床での使い方」「具体的なところ」を記載していただいた.
 本書が,ガイドラインと補いながら,患者の疼痛の緩和に貢献できれば幸いで
ある.

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バックナンバー

目次

 第Ⅰ部 がん疼痛ガイドラインの分かりやすい解説とマイルール

1 .がん疼痛ガイドライン制作の経緯とその目的
2 .非オピオイド鎮痛薬の使い方
<1>軽度の痛みに対して,アセトアミノフェン,NSAIDs のどれを選ぶか?
◆ガイドラインの分かりやすい解説
◆臨床への適用と私の使い方
<2>軽度の痛みに対して,最初に選んだ非オピオイド鎮痛薬で鎮痛できない時にどうするか?
◆ガイドラインの分かりやすい解説
◆臨床への適用と私の使い方
<3>痛みで NSAIDs が投与されている患者に対して,どの消化性潰瘍予防薬を投与するか?
◆ガイドラインの分かりやすい解説
◆臨床への適用と私の使い方
3 .オピオイドの導入の仕方
<1>オピオイドを投与する時に何をどう選ぶか?
◆ガイドラインの分かりやすい解説
◆臨床への適用と私の使い方
<2>オピオイドを開始する時に制吐薬を投与するか?
◆ガイドラインの分かりやすい解説
◆臨床への適用と私の使い方
<3>オピオイドを開始する時に便通管理はどう行うか?
◆ガイドラインの分かりやすい解説
◆臨床への適用と私の使い方
<4>オピオイドを開始する時のディテール―速放性製剤か
徐放性製剤か? 徐放性製剤はどれか? いつ投与するか?
◆ガイドラインの分かりやすい解説
◆臨床への適用と私の使い方
4 .がん疼痛マネジメントにおける患者教育
  疼痛について患者の何をモニタリングして,どう伝えるか?
◆ガイドラインの分かりやすい解説
◆臨床への適用と私の使い方
5 .定期的にオピオイドを投与しても鎮痛できない時の対応
<1>持続痛にどう対応するか?
◆ガイドラインの分かりやすい解説
◆臨床への適用と私の使い方
<2>突出痛にどう対応するか?
◆ガイドラインの分かりやすい解説
◆臨床への適用と私の使い方
<3>看護は何をアセスメントするか?
◆ガイドラインの分かりやすい解説
◆臨床への適用と私の使い方

6 .特定の原因による痛みの治療
<1>神経障害性疼痛に対して,どの鎮痛補助薬をどう選ぶか?
◆ガイドラインの分かりやすい解説
◆臨床への適用と私の使い方
<2>骨転移による痛みをどう緩和するか?
◆ガイドラインの分かりやすい解説
◆臨床への適用と私の使い方
<3> 膵臓がんによる痛みをどう緩和するか?
◆ガイドラインの分かりやすい解説
◆臨床への適用と私の使い方
<4>胸部の痛みをどう緩和するか?
◆ガイドラインの分かりやすい解説
◆臨床への適用と私の使い方
<5>がんによる会陰部の痛みをどう緩和するか?
◆ガイドラインの分かりやすい解説
◆臨床への適用と私の使い方
<6>腸腰筋へのがんの浸潤・転移による痛みをどう緩和するか?
◆ガイドラインの分かりやすい解説
◆臨床への適用と私の使い方
<7>消化管閉塞の痛みをどう緩和するか?
◆ガイドラインの分かりやすい解説
◆臨床への適用と私の使い方

7 .オピオイドの副作用対策―医師の視点から
<1>嘔気が出たらどうするか?
◆ガイドラインの分かりやすい解説
◆臨床への適用と私の使い方
<2>便秘になったらどうするか?
◆ガイドラインの分かりやすい解説
◆臨床への適用と私の使い方
<3>眠気が不快だと言われたらどうするか?
◆ガイドラインの分かりやすい解説
◆臨床への適用と私の使い方
<4>せん妄になったらどうするか?
◆ガイドラインの分かりやすい解説
◆臨床への適用と私の使い方
8.オピオイドの副作用対策―看護師の視点から
<1>嘔気が出たらどうするか?
◆ガイドラインの分かりやすい解説
◆臨床への適用と私の使い方
<2>便秘になったらどうするか?
◆ガイドラインの分かりやすい解説
◆臨床への適用と私の使い方
<3>眠気が不快だと言われたらどうするか?
◆ガイドラインの分かりやすい解説
◆臨床への適用と私の使い方
<4>せん妄になったらどうするか?
◆ガイドラインの分かりやすい解説
◆臨床への適用と私の使い方

第Ⅱ部【座談会】がん疼痛ガイドラインについてのわたしの本音

<1>がん疼痛ガイドラインを現場ではこう実践しています【医師編】
<2>がん疼痛ガイドライン,活用の幅を広げてみては?【看護師編】

[付録]ガイドラインを読むために知っておきたい臨床疫学の知識

<1>臨床疫学の用語を知ろう
<2>緩和ケア領域の臨床研究の読み方

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