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「緩和ケア」2013年9月号
特別収録 アスベスト問題と中皮腫の緩和ケア<2>―英国の経験を日本のケアに活かすには―

秋山 正子(白十字訪問看護ステーション・暮らしの保健室)
中山 祐紀子(越川病院)
Helen Clayson(シェフィールド大学医学部研究員・バーロウ石綿疾患支援会)
長松 康子(聖路加看護大学 国際看護学)

中皮腫の緩和ケアに関心を高めるために

 中皮腫は,症状発症からの進行が,その他のがんに比べてきわめて早い。本座談会 第1回では,中皮腫患者の身体症状や心理面の苦悩,さらに,グリーフケアの難しさなどを踏まえ,具体的にどのようなケアを行うべきか,英国・日本の実践に関する議論がなされた。緩和ケア従事者がこれまで培ってきたケアの方法が,中皮腫の患者に必須であるにもかかわらず,あまり活用されていない現状に訴えかける内容であった。

 第2回は,2012年に「在宅元年」を迎えたといわれる日本の状況から,中皮腫患者の在宅療養の可能性について話が及んだ。秋山氏は,中皮腫の場合,経過が速いことを啓発し,ほかのがんと同様に,在宅医療従事者の知識・技術を底上げするとともに,先駆的な英国の経験や知識を取り入れたうえで,日本に合ったケアの体制を整えていく必要性を語った。中山氏は,関西に比べて中皮腫患者数の少ない関東では,数少ない事例から最大限に学んで,看護師間で共有したり,経験のある看護師がほかの看護師を支援したりするなどの努力が重要だとした。

 英国では,1989 年に中皮腫の緩和ケアが確立され,がんなど,ほかのメジャーな分野と同じように,中皮腫に対しても治療やケアの質を保とうとしている。第一線で啓発をしてきたクレイソン氏は,在宅療養に関して,費用が抑えられる反面,人材不足が起こっている英国の経験を,日本に活かしてほしいと伝える。中皮腫に関する英国の経験に造詣が深く,看護師のための中皮腫情報サイト〔http://meso-n.umin.jp/〕の運営など,普及・啓発に努める長松氏は,今,日本に必要なこととして,支援とケアの体制を,患者・家族の視点から考えることであると提案する。

◆ この文献の続きは、下記書籍からお読みいただけます。

Vol.23 No.5

緩和ケア 2013年9月号

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