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「緩和ケア」2015年5月号
エシックスの知恵袋<4> 体調も気持ちも不安定な終末期の患者さんに,「予測される予後を伝えなくてはいけない」ことに悩んでいます・・・。

瀧本 禎之(東京大学医学部附属病院 患者相談・臨床倫理センター)
金井 良晃(同 緩和ケア診療部)
海津 未希子(同 看護部 がん看護専門看護師)

事例

患者 
 Fさん,50歳代後半,男性。膵がん,がん性腹膜炎,糖尿病性腎症。Fさんは,自身が興した会社を経営している。
 
家族 
 同年代の妻と2人暮らし。子どもはいない。

経過 
 Fさんは,半年前から,倦怠感と食欲不振を自覚していた。1カ月前に,体重減少と上腹部痛を主訴に初診,精査にて上記診断となった。手術適応はなく,腎機能から化学療法も難しいと判断され,緩和ケアを中心とした療養が最善である旨が説明された。
 Fさんへはすでに,「今回の膵がんがいずれは生命に関わってくるでしょう」との病状説明がなされている。病状説明の際に同席した妻から,後日,「Fは半年後も仕事をできますか?」との質問があったため,主治医は,「残された時間は,考えていらっしゃるよりも短いと思います」と説明した。妻は,Fさんの自営の仕事を支えていたため,Fさんの心身面だけでなく,残務整理や引継ぎについても気にしている様子であった。
 その様子を受けて,病棟看護師から,「Fさんに具体的な数値としての予測される予後を伝えて,残された時間を有意義に使ってもらった方が良いのではないか」との提案があった。そこで,プライマリチーム(主治医・病棟看護師)と,緩和ケアチームでカンファレンスを行った。
 カンファレンスでは,参加者の経験上,「予測される予後を伝えた方が良い」というコンセンサスには至ったが,「なぜ伝えた方が良いのか」について明確な理由が見出せなかった。そこで一度,緩和ケアチームが,臨床倫理専門家に倫理的な考察を求めることとなった。

◆ この文献の続きは、下記書籍からお読みいただけます。

Vol.25 No.3

緩和ケア 2015年5月号

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