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「緩和ケア」2016年6月増刊号
穏やかなお顔をされていますね

向井 美千代(北播磨総合医療センター緩和ケア病棟)

大切な人が亡くなられた時,その時の表情はご家族にとってかけがえのないものとして刻まれる。当然のことながら人それぞれに表情が違う。そして,看取りの場面も人それぞれ違う。ずっと傍にいて時を共に過ごした人もいれば,臨終の場に居合わせずに動揺した状態でその場に駆けつけるご家族もいる。
ご家族として,患者さんが苦しまず,穏やかに最期を迎えて欲しいと願うのは当然の気持ちではないだろうか。しかし,時には,呼吸困難や疼痛が急激に増強して苦しんでいる姿を目の前にし,ご家族もまた大きな苦痛を伴って最期を看取ることもある。そのような時でも臨終から少し時間が経つと,患者さんの表情が穏やかになられることが多い。「穏やかなお顔されていますね」は,今までの闘病生活を労い,すべての苦痛から解放され安らかに旅立って欲しいという願いを込めた言葉であり,その思いを専門職者である医療者がご家族に伝えることによってご家族も穏やかに旅立つことができたと実感できる言葉でもある。

◆ この文献の続きは、下記書籍からお読みいただけます。

Vol.26 Suppl

緩和ケア 2016年6月増刊号

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