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「緩和ケア」2014年7月号
わたしのちょっといい話 あの初夏の午後に感じたこと

鈴木 央(鈴木内科医院)

あの日,あの初夏の午後は,よく晴れていた。M さんの部屋の窓は開け放たれ,初夏の風が流れ込んでいた。時折レースのカーテンが舞う。その日は,M さんと私2 人きりであった。ほかの家族は,葬儀に出かけていたのだ。
「こうして死んでいくのと,あんなに突然死んでいくのとどっちがいいのかねぇ」
M さんは急につぶやいた。誰に問いかけるという雰囲気ではなかったが,そこには私しかいなかった。私は少しとまどったものの,「どっちだろうね」とひとこと答えた。2 人ともしばらく黙って,レースのカーテンが初夏の光の中で踊るのを眺めていた。吹き込む風が心地良く感じられた。私たちはしばらくの間,そうして過ごした。

◆ この文献の続きは、下記書籍からお読みいただけます。

Vol.24 No.4

緩和ケア 2014年7月号

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